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クドア・セプテンプンクタータ(Kudoa septempunctata) 粘液胞子虫類 |
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ここ数年間、全国的に、食後数時間で一過性のおう吐や下痢を発症し、軽症で終わる原因不明の食中毒が発生していました。 こうした事例の多くでは、共通して、鮮魚介類、特にヒラメの刺身が提供されていました。厚生労働省などが調査をしたところ、ヒラメに寄生したクドア・セプテンプンクタータ (Kudoa septempunctata)がヒトに下痢症状等を引き起こすことがわかりました。 |
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クドア・セプテンプンクタータの特徴 |
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【ヒラメ筋肉中の偽シスト】 | 【クドア・セプテンプンクタータの胞子】 | |||||
ヒトへの影響 |
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クドア・セプテンプンクタータが多量に寄生したヒラメを生で食べると、食後数時間で一過性の下痢やおう吐などの症状が起きます。過去の事例から、一人当たり摂取する総胞子数がおおむね107個(1千万個)を超えると発症すると推定されています。 症状は軽度で、速やかに回復します。 |
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寄生している魚 |
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ヒラメ |
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予防方法 |
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マイナス20℃で4時間以上の冷凍、又は75℃5分以上の加熱で食中毒を防ぐことができます。 |
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養殖場での対策 |
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これまでの調査から、クドア・セプテンプンクタータの寄生が確認された養殖場等が存在する 海域は限定的であり、養殖場等における寄生の拡大は、クドア・セプテンプンクタータが寄生した種苗(稚魚)の移動による可能性が
高いことが示唆されています。
クドア・セプテンプンクタータのヒラメへの寄生を確実に防ぐための具体的な方法の確立は、クドア・セプテン プンクタータの生活環がわかっていないことから現段階では難しく、現在研究が進められています。 |
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用語解説 |
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参考資料 |
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このページは東京都保健医療局 健康安全研究センター 企画調整部 健康危機管理情報課 食品医薬品情報担当が管理しています。