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エキノコックス(多包条虫)(Echinococcus multilocularis) 条虫類

エキノコックス(多包条虫)の特徴

大きさ 虫卵の直径約30μm
特徴 多包条虫卵がキタキツネなどの糞便中に排泄され土壌を汚染し、感染した野ネズミをキツネやイヌが捕食すると、キツネなどの小腸で成虫となり再び虫卵を排出する。

ヒトへの影響

 潜伏期が大変長く、症状が現れるまで数年から十数年かかります。
 症状が進行すると肝臓の腫大がおこります(代償性肥大により必ずしも肝機能は低下しません)。
 さらに肺やリンパ節等他の臓器にも多包虫が転移すると予後が不良になるため、早期診断が重要です。
 薬物による治療は成虫(イヌ)にのみ有効です。
 ヒトの多包虫症には外科的摘出手術が行われています。
 現在日本では北海道でヒトへの寄生(幼虫)があります。
 青森県のブタからも検出されており、本土への拡散が心配されています。

寄生している主な動物

 キタキツネ、イヌが終宿主で、野ネズミが中間宿主。
 ブタ、ヒトは、延長宿主で偶然寄生。

予防方法

  • 感染する危険のあるところでは、野菜や果物など生で食べるものはよく水洗いします。
  • 感染する危険のある井戸水、沢水などは沸かして飲みます。
  • キタキツネには近づかないことです。
  • ペットのイヌは検便をして、駆虫します。
図:多包条虫の主な生活環
多包条虫の主な生活環

このページは東京都保健医療局 健康安全研究センター 企画調整部 健康危機管理情報課 食品医薬品情報担当が管理しています。


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