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カビQ&A

カビってなに?

 生物は動物、植物そして原生生物に大きくわかれます。カビはキノコ、酵母とともに真菌類と呼ばれ、原生生物に含まれます。
 真菌類はさらに、鞭毛菌類、接合菌類、子嚢菌類、担子菌類(キノコ)及び不完全菌類に分類されます。
 カビという呼び名は俗称で、一般的には不完全菌類、子嚢菌類そして担子菌類の一部と酵母の一部のうち、食品などの上で増えて肉眼で見えるようになる種類をカビと呼んでいます。


真菌の分類

真菌 鞭毛菌類 ミズカビなど
接合菌類 ケカビ、クモノスカビなど
子嚢菌類 ユウロチウム、ハンゼヌラなど
担子菌類 シイタケなどのキノコ
不完全菌類 食品を汚染するカビの多くが含まれる

カビの形態は?

 カビは、糸のような「菌糸」と、「胞子」から成り立っています。菌糸は盛んに枝わかれしながら生育します。この菌糸の集合したものは、「菌糸体」と呼ばれます。
 胞子は、球形、楕円形、棒状、三日月状、ラセン状などいろいろな形をしています。大きさは、菌種によって著しく異なりますが、2〜10マイクロメートルの直径のものが多くみられます。カビの様々な色は、ほとんどがこの胞子の色です。

           胞子

カビはどうやって増えるの?

 カビの胞子は、増殖に都合のよい条件におかれると、2〜3日で目に見える塊(集落)になり、1週間もするとたくさんの胞子を作り、周囲にまき散らします。作られた胞子は、風や水あるいは人によって他の場所に運ばれ、再び発芽し発育します。このくり返しによりカビは広がります。  カビは、餅、パン、菓子類などの澱粉や糖分を含んだ食品を特に好みますが、食品ばかりでなく、人の垢、ペンキの成分、プラスチックまでも栄養源にして発育し、目に見える大きな集落を形成します。  また、カビは湿度70%以上と細菌より低い水分でも発育できるため、乾燥した食品にも生える場合があります。ただし、カビは酸素がないと発育できず、ほとんどのカビは10℃〜30℃の温度が必要です。  このように、カビの発育には栄養源、水分、温度そして酸素の四つの要素によって影響をうけます。


カビの生活環


カビはどんな危害を与えるの?

 カビは、食品製造、医薬品製造などに利用され、人々の暮らしに役立っているばかりでなく、他の微生物とともに生物の死骸を分解して環境を浄化しています。
 その一方で、病気やアレルギー疾患の原因になったり、食品に生えて、毒物を生産し、ガンや中毒の原因になったりもします。
 しかし、何といってもカビの最大の害は、衣食住のあらゆるものをカビさせ、だめにしてしまうことでしょう。
 ところで、カビが原因の苦情は、東京都が取り扱う食品に関する苦情の約3%を占めています。しかし、保健所などへ届けられる例は、全体の一部で、生産から消費までの間に、カビの発生によって、膨大な量の食品が廃棄されているものと考えられます。


このページは東京都保健医療局 健康安全研究センター 企画調整部 健康危機管理情報課 食品医薬品情報担当が管理しています。


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