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ホームたべもの安全情報館知って安心〜トピックス〜食品添加物用途別 主な食品添加物乳化剤

食品添加物
概要
食品添加物とは
食品添加物の分類
食品添加物の指定制度
食品添加物の使用基準と成分規格
用途別 主な食品添加物
食品添加物の表示方法
(一般用加工食品における食品添加物の表示方法)
食品添加物に関する監視指導

用途別 主な食品添加物

9 乳化剤

 水と油のような、本来混じり合わないものの境界面で働いて、均一な状態を作る作用を持つものを乳化剤といいます。例えば、マヨネーズは、卵黄中に含まれるレシチンが乳化剤として働いて、サラダ油が卵や酢の中に均一に混ざっている食品です。
 また、食品成分の境界面の性質を変える作用を利用して、ケーキなどの起泡剤、焼き菓子などの型離れをよくする離型剤、デンプンの食感劣化を防ぐ老化防止剤など、様々な目的で使用されます。

☆グリセリン脂肪酸エステル(グリセリンエステル)

 油脂から得られる脂肪酸とグリセリンを反応させて製造されるエステルで、モノ、ジ、トリエステルの3種類があります。現在、酢酸モノグリセリド、乳酸モノグリセリド、クエン酸モノグリセリド、ジアセチル酒石酸モノグリセリド、コハク酸モノグリセリド、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン縮合リノシール酸エステルなどが実用化されています。
 乳化剤としての使用のほかに、起泡剤、豆腐用消泡剤、デンプンの品質改良剤など、様々な用途で使用されています。

 使用対象食品:マーガリン、乳製品、乳飲料、菓子類などに広く使用されています。

☆サポニン(キラヤ抽出物、ダイズサポニン、チャ種子サポニン)

 エンジュの花、キラヤの樹皮、ダイズの種子、チャの種子などから抽出して得られたもので、主成分はサポニンです。

 使用対象食品:清涼飲料水、酒類、乳製品、菓子類など

☆ショ糖脂肪酸エステル(ショ糖エステル)

 油脂から得られる脂肪酸と砂糖を反応させて製造されます。用いられる脂肪酸は、ステアリン酸、パルミチン酸、オレイン酸などの高級脂肪酸、酢酸、イソ酪酸などの低級脂肪酸があります。親水性と親油性のバランスの幅が他の乳化剤に比べて広いという特徴があり、乳化剤の他に、粘度調整やデンプンの老化防止、食感の改良などの目的で使用されています。

 使用対象食品:ホイップクリーム、ケーキ、清涼飲料水、カレールーなど

☆レシチン(植物レシチン、卵黄レシチン)

 アブラナやダイズの種子や卵黄から抽出して得られる、レシチンを主成分とするリン脂質です。乳化、分散、湿潤などの作用の他に、油はね防止効果もあります。
 また、レシチンを主成分とする健康食品も作られています。

 使用対象食品:アイスクリーム、マーガリン、菓子類、調整粉乳などに広く使用されています。

エステル
 酸とアルコールを縮合した化合物の総称で、エステル結合(-COO-)を持っています。蟻酸とエチルアルコールとから得られる蟻酸エチル(桃香)など芳香を持つものがあります。
高級脂肪酸
 炭素数の多い脂肪酸(環状構造のないカルボキシル基を1つ持つカルボン)です。主な高級脂肪酸として、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸などがあります。
低級脂肪酸
 炭素数の少ない脂肪酸です。酢酸(CH3COOH)などがあります。
リン脂質
 リンを含んだ脂質の総称です。脂肪の分子に3個ある脂肪酸の1つが親水性のあるリン酸化合物に置き換わっていて、細胞の内外の膜を形作る上で必要なものです。


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