香料は、食品に香気を付与または増強するために使用されるものです。食品の香気成分は、微量でその種類が多いことが特徴です。例えば、コーヒーの香気成分は約800種類、ストロベリーの香気成分は約350種類に上ると言われています。そのため、食品の香りを再現するためには多数の香料が必要になります。
香料には、化学的に合成された香料と、天然物から採った香料があります。これらの香料素材を調合したものが香料ベースです。この香料ベースから、使用対象に応じて、水溶性香料製剤、油性香料製剤、乳化香料製剤、粉末香料製剤の4つの形態の製剤が作られます。
☆化学的に合成された香料
アセト酢酸エチル、アセトフェノン、アニスアルデヒドなど、別表第1に収載されている物質で、を香気の付与の目的で使用するものです。使用する場合は、「着香の目的に限る」と定められています。現在許可されている物質は、2500品目に及ぶと言われています。これらの物質から、コーヒー、ストロベリーなど、食品が本来持っている香気と同じものを作り出すため、多数の物質を組み合わせた微妙な調合が必要となります。
☆天然物から採った香料
天然香料基原物質リストに収載されている612品目の植物原料や動物原料から抽出して得られた成分又はこれを複数組み合わせたものを、食品に着香の目的で使用するものです。
その他に、一般に食品として飲食に供されるものであって添加物として使用されるものを香料と使用する場合もあります。
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