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食べもの暦 第1号(令和4年7月発行) しらす/ウリ科植物による食中毒

しらす

イラスト しらす

しらす丼や和え物など様々な料理に使われているしらす。小さな子どもから大人まで、幅広い世代に食べられています。

しらすは何の魚?

イラスト しらす

しらすとは一体何の魚でしょうか。実は「しらす」という名前の魚がいるわけではなく、主にイワシの仲間の稚魚をまとめてしらすと呼んでいます。
軍艦寿司で見かける「シラウオ」と踊り食いで有名な「シロウオ」、外見はしらすと似ていますが、シラウオはシラウオ科、シロウオはハゼ科の魚でそれぞれ違う種類の魚です。

しらすの産地

イラスト しらす

しらすの主な産地は兵庫県、愛知県、静岡県です。令和2年の漁獲量は兵庫県13,972トン、愛知県約9,428トン、静岡県6,126トンでした(「令和2年漁業・養殖業生産統計」より)。このほか、茨城県、大阪府、鹿児島県等の九州から東北地方で水揚げされています。

しらすの加工品

イラスト しらす

しらすは加工の程度によって呼び方が変わります。水揚げされたばかりの生しらすを塩水で煮て水気を切ると「釜揚げしらす」になります。釜揚げしらすを天日干しや機械で軽く乾燥させると「しらす干し」「太白」(水分量50から60パーセント程度)、さらに乾燥させたものは「ちりめん」「かちり」(水分量25から35パーセント程度)と呼ばれます。このほか、地域で特有の呼び名がある場合もあります。

食べものクイズ

クイズ

しらす干しの1世帯当たりの年間購入量が最も多い都市は次のうちどこでしょうか?(令和元年から令和3年の平均)

  1. 和歌山市
  2. 高知市
  3. 静岡市
  4. 浜松市

ウリ科植物による食中毒

「ククルビタシン類」と呼ばれる化学物質を知っていますか。ククルビタシン類は、観賞用のウリ科植物(ヒョウタンなど)に含まれる苦味成分です。ごくまれに、食用のユウガオやヘチマなどにも高濃度のククルビタシン類が含まれていることがあります。今回は「ククルビタシン類」により体調不良となった事例を紹介します。

自宅で採取したウリ科植物を食べて体調不良

イラスト ヒョウタン

家庭菜園で採取したウリ科植物の果実を家族で食べたところ、6から7時間後におう吐や下痢を起こしました。果実を検査すると、ククルビタシン類が検出されたほか、食べた際に強烈な苦味を感じたとのことです。知人からユウガオと言われて食べましたが、検査の結果、実際はユウガオと同じウリ科植物であるヒョウタンの可能性が高いと考えられました。

購入したヘチマを食べて体調不良

イラスト ヘチマ

スーパーで購入した食用ヘチマを味噌汁で食べたところ、複数回の下痢を起こしました。食べた人は味噌汁を食べた際に、口内に違和感を覚えたとのことです。調理した味噌汁の残品を検査すると、ククルビタシン類が検出されました。

ククルビタシン類による症状は、唇のしびれや吐き気、おう吐、下痢、腹痛等で、食べて数分から数時間程度で起こります。

食用のウリ科植物にはユウガオやヘチマ以外に、キュウリやかぼちゃ、ズッキーニなどもあります。強い苦味を感じた場合は「ククルビタシン類」が多く含まれている可能性があるため、食べるのをやめましょう。

また、観賞用のウリ科植物の誤食には気を付けてください。

クイズの答え

こたえ

正解は3.「静岡市」です。
静岡市の1世帯あたりの年間平均購入量は1,256グラムで全国平均(502グラム)の約2.5倍。都道県所在地・政令指定都市の中では日本一です。以下、和歌山市(1,092グラム)、高知市(1,041グラム)、浜松市(1,036グラム)と続きます。

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お問い合わせ

このページの担当は 多摩府中保健所 生活環境安全課 食品衛生第一担当 です。

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