食べもの暦 令和2年9月号 ローリングストック~食品の家庭備蓄のすすめ~/低温調理について
ローリングストック~食品の家庭備蓄のすすめ~ 災害に備えて始めてみませんか?
ローリングストックって何?
ローリング=回転、ストック=備蓄の意味で、普段の食品を少しだけ多めに買いおきして、使った分を買い足すことで、常に一定量の食品が家庭に備蓄されている状態を保つ方法です。
大きな災害の後は、支援物資が行き渡らないことや、流通が止まってお店に食品が並ばないことが想定されます。
9月1日は防災の日です。台風等の風水害への備えとしても、自分や家族を守るために、各家庭で必要な対策を始めましょう。
メリットは?
- 普段の買い物を少し多めに買うだけで簡単に実行できます。
- 保管場所は、買い置きのスペースを少し増やすだけで済みます。
- 災害時にも、食べ慣れた普段の食事に近い物を食べることができます。
- 体調不良時や急に買い物に行けなくなった時にも便利です。
どんなものを用意すればよいの?
- 備蓄の目安は、家族の人数 × 最低3日分(できれば1週間分)です。
- 水(1人1日3リットル)、パックのご飯、レトルト食品、カップ麺、缶詰のほか、ドライフルーツや野菜ジュースなど、常温保管でき、期限が少し長いものが適しています。
- アレルギー対応食、お気に入りのお菓子、お茶やコーヒーなども用意しておくと安心です。
食べものクイズ
保存食としても便利なレトルト食品は、1950年代にアメリカで軍用携帯食や宇宙食として開発されました。実は、家庭向けに発売されたのは、日本が世界で初めてです。
1968年に日本のメーカーが発売したレトルト食品はどれでしょう?(答えはこのページの一番下にあります。)
- 釜めしのもと
- 肉じゃが
- カレー
低温調理について
低温調理って何?
低温調理とは、通常よりも「低温」でじっくり加熱する調理法です。
食肉などの食材を袋に入れて空気を抜き、温度を一定に保って湯煎を行う方法が主流です。
最近、家庭用の低温調理器の機種が増えており、特に肉が硬くならず、柔らかくてジューシーな食感になることから、人気を集めています。
低温調理は、食肉の加熱不足による食中毒のリスクがあります!
食肉には腸管出血性大腸菌やカンピロバクターなど、食中毒の原因となる微生物が付着している可能性があるため、十分な加熱が必要です。
厚生労働省は、食肉の加熱条件について、中心部を75℃で1分間加熱か、それと同等の加熱(例:63℃ 30分)が必要としています。
湯煎を行う機器の温度は、水温の設定温度で、食材の中心部の温度ではありません。このため、肉の種類や形状、調味料の影響などにより、加熱不足になることがあります。
衛生管理ポイント
食材の中心温度管理 = 中心部までしっかり加熱して、食中毒の原因となる細菌、ウイルス、寄生虫をやっつける!
- 食材の外側の温度でなく、中心部の温度に注意!
- 中心温度計などを用いて、「しっかり中心部まで加熱されているか確認すること」が必要です。
高齢者やこども、妊娠中の方、免疫力が低下している方は、食中毒になると重症化しやすいため、 十分に加熱された食肉料理を食べましょう。
クイズの答え
- カレーです。
1968年2月、世界初の家庭向けレトルト食品として販売されました。
レトルト食品は、容器に入れた食品を高温で加圧加熱殺菌して作るため、保存料を使用しなくても長期保存が可能です。
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お問い合わせ
このページの担当は 多摩府中保健所 生活環境安全課 食品衛生第一担当 です。