八丈保健所だより(秋号 令和6年10・11・12月号)
秋号 令和6年10・11・12月号の記事
1. 生・加熱不十分な鶏肉料理によるカンピロバクター食中毒が多発しています。
2.「ダニ」にご注意ください。
3.ひとりで悩んでいませんか? こころの不調を確認してみましょう。
4.保健所業務案内
5.検便(細胞培養)検査
6.編集後記
生・加熱不十分な鶏肉料理によるカンピロバクター食中毒が多発しています
カンピロバクター食中毒の特徴
1 食中毒の発生件数 ワースト2位
2 主な原因食品 鶏刺し、鶏たたき、焼き鳥(生焼け)
3 主な症状 子ども・高齢者など抵抗力の弱い方は重症化しやすい
消化器症状(腹痛・下痢等) まれにギランバレー症候群(手足・顔面麻痺、呼吸困難等を起こす)
予防法
1 中心部まで加熱する
未加熱又は加熱不十分な鶏肉料理を避けること。
食肉を十分に加熱調理することが重要です。(加熱目安中心部を75℃以上で1分間以上加熱)
2 調理器具の使い分け
お肉を焼くときは専用のトングや箸を使いましょう。
サラダなどそのまま食べる食品に使う器具とお肉を用いる器具は使い分けましょう。
3 洗浄・消毒
トイレの後、調理の前、食事の前には、十分な手洗いを行いましょう。
お肉を扱った手指や調理器具はその都度、洗浄消毒しましょう。
よくある勘違い
Q1. 鮮度がよければ、鶏肉を生で食べても大丈夫ですか?
A,カンピロバクターは少ない菌量でも食中毒を起こすため、鶏肉にカンピロバクターが付いているとすれば、鮮度の良し悪しとは関係なく食中毒を起こす可能性があります。
Q2. 冷凍すればカンピロバクターは死にますか?
A,冷凍した鶏肉からもカンピロバクターは検出されていることから、冷凍しても完全に死ぬことはないといえます。
「ダニ」にご注意ください
屋外での活動がしやすい季節になってきました。
山や草むらでの野外活動の際は、ダニに注意しましょう。
野山に生息するダニに咬まれることで重症熱性血小板減少症候群(SFTS)、ダニ媒介脳炎、日本紅斑熱、ツツガムシ病、ライム病などに感染することがあります。
「ダニ」に咬まれないためのポイント
・ 肌の露出を少なくする⇒ 帽子、手袋を着用し、首にタオルを巻く
・ 長袖、長(なが)ズボンを、登山用スパッツ等を着用する
⇒ シャツの裾はズボンの中に、ズボンの裾は靴下や長靴の中に
・ 足を完全に覆う靴を履く⇒ サンダルは避ける
・ 明るい色の服を着る(マダニを目視で確認しやすくするため)
※上着や作業着は家の中に持ち込まないようにしましょう
※屋外活動後は入浴し、マダニに咬まれていないか確認しましょう
特に、わきの下、足の付け根、手首、膝の裏、胸の下、頭部(髪の毛の中)などに注意
・ 虫よけ剤の使用⇒ ディート、イカリジンの2種類の忌避剤が市販されていますが、忌避剤を過信せず、様々な防護手段と組み合わせた対策を行いましょう
「ダニ」に咬まれたときの対処
・ 無理に引き抜こうとせず、医療機関で処置(マダニの除去、洗浄など)をしてもらいましょう。
・ マダニに咬まれた後、数週間程度は体調の変化に注意をし、発熱等の症状が認められた場合は医療機関で診察を受けてください。
ペットのダニ対策も忘れずに
・ ペットを介して、庭や屋内にダニが持ち込まれることがありますので、外から帰宅したら、ペットにダニが付いていないか確認
・ ダニがペットの皮膚に食い込んでいる場合は、引き抜こうとせず動物病院へ
ひとりで悩んでいませんか? こころの不調を確認してみましょう
最近のあなたのご様子について、以下に当てはまるものはありますか。
・ひどく気分が沈み込んで、憂鬱になっている。
・生活が楽しめなくなっている。
・つらくて死にたいという気持ちになる。
・眠れなかったり、食欲が落ちたりして、生活リズムが乱れている。
ひとつでも当てはまるものがあり、ひどくつらくなったり、日常生活に支障をきたしている場合は、1人で悩まないで、以下の相談窓口に相談してください。
電話で相談 話してみよう 糸口が見つかるから
・島しょ保健所八丈出張所 04996-2-1291
・東京都立精神保健福祉センター こころの電話相談 03-3844-2212
相談時間 平日9時から17時まで
・こころといのちのほっとライン 東京都自殺相談ダイヤル 0570-087478
毎日12時から翌日5時30分まで
・♯(シャープ)いのちSOS 0120-061-338 毎日24時間
LINEで相談
相談ほっとLINE@東京 毎日15時から22時30分
保健所業務案内
感染症・精神保健・難病・健康診断などに関すること
1.感染症・エイズ対策
感染症予防の普及啓発、感染症発生時の調査や保健指導を行っています。
2.結核対策
結核と診断された方への療養・服薬支援、服薬終了後の経過観察を行っています。
3.精神保健福祉対策
心の健康に関する相談等を行っています。
4.特殊疾病対策 (難病対策)
在宅療養中の方が安心して療養生活を送るために、療養上のご相談等を行っています。
5.母子保健
障害のあるお子さんの相談等を行っています。
食品衛生・栄養・環境衛生・動物愛護などに関すること
1.食品衛生
飲食によって発生する危害を防止し、住民の健康の保護を図ることを目的に業務を行っています。
・食品関係事業所(飲食店・食品製造施設・食品販売施設等)の営業許可に関する業務
・食中毒の調査及び検査など
2.保健栄養
給食施設等における栄養管理・給食管理に関する指導・助言や、栄養表示に関する個別相談等を行っています。
3. 環境衛生
理・美容所、クリーニング所、公衆浴場、旅館業(住宅宿泊事業(民泊)を除く宿泊営業施設)等の生活衛生関係営業施設及び貯水槽水道等に関する届出・営業許可(開設・変更・廃止等)、衛生管理指導(監視)、相談対応を行っています
4.獣医衛生
と畜場における検査と施設の衛生管理に対する監視・指導、動物の適正な飼養や動物由来感染症に関する普及啓発や苦情・相談への対応等の動物愛護管理業務及び化製場法の許可施設に対する監視指導業務を行っています。
保健所事業案内
ご相談は平日の8:30~17:00にお電話及びご来所下さい。
肝炎ウイルス検査(B・C型) 有 料 状況により無 料
要予約、事前にご連絡ください
エイズ(HIV抗体)・性感染症検査 無料
要予約、匿名で受診できます 事前にご連絡ください
検便(細菌培養)検査 有 料
検査日 10月15日(火) 11月18日(月) 12月16日(火)
午前 9:00~12:00
容器は事前に取りに来てください
編集後記
今年は非常に暑い夏でしたね。
(この記事を書いているのは7月下旬なので、まさに暑さ真っ盛りの時期ですが‥)朝晩涼しくなったのに“夏バテ”のような疲労感が取れないなぁ…と感じることはありませんか?
もしかすると“秋バテ”なのかもしれません。
“秋バテ”の明確な定義はないようですが、夏から秋にかけての気温の変動や夏の疲れなどによる体調の不調を言うようです。
実りの秋なのでこれから美味しくなるキノコやお芋、ムロアジなどを食事に取り入れ、身体とこころをリセットするためにゆったりと温泉につかるなどもいいですね。
“秋バテ”を解消して、爽やかな秋を満喫したいものですね。
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お問い合わせ
このページの担当は 島しょ保健所八丈出張所 です。