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肺がん

1 肺がんとは?

 日本人の死因の第1位はがんであり、その中で最も多いのが肺がんです。
 令和4年の東京都の統計によると、東京都におけるがん部位別死亡数のうち、肺がんは男性第1位・女性第2位の死因となっています。肺がんにかかる人は40歳代後半から増加し、年齢が高くなるほど多くなります。
 肺がんの死亡数が多い原因としては、がんが進行した状態で発見されることが多く、また、他の臓器に転移しやすいため、治療成績が上がらないことが挙げられます。
 肺がんは、発生した部位によって、肺の入り口付近の太い気管支にできる「中心型(肺門型)」と、太い気管から離れた末梢の細い気管支、肺胞などの肺の端のほうにできる「末梢型(肺野型)」の二つに分けられます。「中心型」肺がんの発生には喫煙が大きく影響します。また比較的早い時期から咳、血痰などの症状が現れるのが特徴です。「末梢型」は非喫煙者にも多く見られ、かなり進行するまで自覚症状はほとんど出ないのが特徴です。

 

2 肺がんのリスクファクター(危険因子)

 肺がんの最大の危険因子は喫煙です。喫煙者が肺がんになる危険性は、非喫煙者に比べ男性で4.8倍、女性で3.9倍です。喫煙本数や喫煙年数が増えるほど肺がんになる危険性が高くなります。非喫煙者でも、受動喫煙(家族、友人、同僚などが身近で喫煙した煙を吸うこと)の影響により危険性が約1.3倍になるといわれています。
 喫煙は肺がん以外のがん(食道がん・咽頭がん等)の危険因子でもあり、その他多くの肺疾患や心臓疾患の原因となります。また肺がんになった場合に、喫煙によって肺機能が低下していることにより、手術や全身麻酔による負担に耐えられないことも多く、根本的な治療を断念しなくてはならない場合もあります。
 肺がんの発生には、遺伝的な要因も関連があると言われ、アスベスト等の有害物質もリスク要因とされています。

3 肺がんの予防方法

 肺がんにかからないようにするために最も重要なことは、たばこを吸わないことです。喫煙については、リスクファクターの項で触れましたが、たばこを吸っている人は、たばこをやめることにより肺がんの危険性を減らすことができます。禁煙後10年で肺がんの危険性は約半分まで減少します。
 また、「末梢型」の肺がんは、進行するまで症状が出ませんし、「中心型」の場合は、比較的早期に症状が出ますが、咳や痰など、風邪や喫煙に伴う症状と区別がつきにくいものです。そのため、定期的に肺がん検診を受けることがとても大切です。男女ともに40歳以上の人は、年1回、肺がん検診を受けましょう。要精密検査となった場合は、必ず精密検査を受診してください。

4 肺がん検診の実施内容等

 肺がん検診は、質問(問診)、胸部エックス線検査です。ただし、長期間たばこをたくさん吸った人※は、喀痰細胞診(痰を取って、そこに含まれる肺の細胞を顕微鏡で調べる検査)を併せて行います。
 胸部エックス線検査は「末梢型」の肺がんを発見するのに優れています。「中心型」の肺がんは早期のうちから痰の中に剥がれたがん細胞が見られることが多いため、喀痰細胞診でがん細胞の有無を検査します。非喫煙者は「中心型」の肺がんになる危険が低いので、喀痰細胞診を受けるメリットはあまりありません。
※ 原則として、50歳以上で1日に吸うたばこの本数x喫煙年数が600以上の人

5 肺がん検診受診時の注意点

 検診では、これまでかかった病気や、家族歴(血縁者で肺がんになった人の有無)について聞かれますので、事前に確認しておくとよいでしょう。
 医師の指示がある場合には(たばこの本数、喫煙年数が多い)、胸部エックス線検査と併せて、喀痰細胞診を受けて下さい。
 胸部エックス線検査の際に、上半身裸になることに抵抗がある人は、撮影用のガウンが用意されている場合もありますが、無地のTシャツを持参すると、Tシャツ着用のまま撮影できるので安心です。
 「肺がん検診体験記」はこちら

 

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このページの担当は 保健政策部 健康推進課 成人保健担当 です。

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